〜日本文化のルネッサンスをめざす〜日本酒で乾杯推進会議
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■平成19年度
日本酒で乾杯推進会議「山形大会」開く

昨年の岡山県に続き2度目の地方大会。広がる「日本酒で乾杯」の輪

写真 日本酒で乾杯推進会議の山形大会(主催=日本酒造組合中央会/主管=山形県酒造組合)が10月11日の午後5時から、山形市のホテルメトロポリタン山形で開催されました。同会議の地方大会が開かれるのは、昨年の岡山県に続いて2回目。会には、同会議の会員や一般の日本酒ファンなど240名が参加し、地元の蔵元関係者らと共にシンポジウムや懇親パーティーのひとときを満喫。「日本酒で乾杯」の輪が着実に広がりつつあることを感じさせる一夜となりました。

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◆山形県の著名人も勢揃い
 平成16年10月に「日本酒で乾杯運動」が始まって以来、一貫して熱心な取り組みを展開してきた山形県。日本有数の酒どころという点でも、第2回目の地方大会として、文字どおり最適の舞台が選ばれた恰好となりました。
 今回のプログラムは「日本酒で乾杯する意義や伝統について」をテーマとした第1部のシンポジウムと、「自由に飲もうよ 日本酒」と題した第2部の懇親パーティーの二段構えで、このうちシンポジウムでは、民俗学者の神崎宣武氏(「乾杯の文化史研究会」座長)をコーディネーター役として、パネラーには、山形県の斎藤弘知事、おなじみの藤ジニー氏(銀山温泉旅館藤屋女将)、ヨーロッパを中心に世界的な活動を続ける指揮者の飯森範親氏(山形交響楽団音楽監督)と、地元の著名人が勢揃い。また、日本酒で乾杯推進会議からも西村隆治運営委員長が参加して、日ごろの日本酒との付き合い方や乾杯の意味、国内外の飲酒文化の違いなどをめぐり活発なやり取りが交わされました。
 
◆乾杯の意義を再認識させたシンポジウム
 討論の中では、まず神崎氏が「乾杯の挨拶の中で『○○に祈念して』と言うのにはどんな意味があるのか。また、そういう言い方が外国にも存在するのか」と問題を提起したのに対して、西村委員長が「我々は神仏先祖など人知を超えた何かに祈念して乾杯の杯を掲げる」と、日本における乾杯文化の核心を指摘。
 これを受けて他のパネラーからも、海外の乾杯の起源や礼講・無礼講の区切りの問題などについて、「北欧で乾杯のときに唱えるスカルという言葉は、もともと敵の骸骨で酒を飲んだことから発祥したものと聞く。乾杯の文化、歴史的な背景は各国で相当違うのではないか」(斉藤知事)、「ドイツには礼講無礼講の区切りもないし、何かに祈念して乾杯するということも聞かない。私自身はもっぱら無礼講の酒一辺倒だが、乾杯の杯を掲げるときにはやはり日本人としてのDNAを体のどこかに感じる」(飯森氏)、「アメリカにも何か祈念するという言葉はないが、アメリカの教会で結婚式を挙げたとき、日本から杯と日本酒を持っていって三々九度の契りを交わした。教会で酒を飲むというので問題になったが大切な思い出として残っている」(藤氏)など、乾杯をめぐる内外の文化の違いなどについて興味深い発言が続出。
 このほか、「若い頃は何がなんだかわからずにただ飲んでいたが、最近はワインのように酒の味を楽しみながら日本酒を飲むようになった。日本酒を飲むときは心が開ける時間だ」(斉藤知事)、「始めて日本酒を口にしたとときはちょっとなじめなかったが、今では和食と日本酒は欠かせないものになった」(藤氏)など、各人が日本酒との付き合い方の変遷を述懐する場面もあり、参加者の多くは日本酒で乾杯する意義や日本酒の魅力の奥深さなどを改めて再認識した様子でした。
神崎宣武氏 斎藤弘山形県知事 藤ジニー氏 飯森範親氏 西村運営委員長
神崎宣武氏 斎藤弘山形県知事 藤ジニー氏 飯森範親氏 西村運営委員長
 
◆山形の日本酒で懇親のひと時
 
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第2部の懇親パーティー「自由に飲もうよ 日本酒」では、冒頭、山形県酒造組合の後藤康太郎会長と中央会の辰馬会長が、それぞれ「日本酒文化そして日本酒で乾杯の運動を全国各地に広げたい。今宵は友だち同士、楽しく語りながら日本酒を飲もう」(後藤山形県組合会長)「いまや山形の酒は県内外で日本酒ファンを惹きつけており、この会が山形で開かれたことをうれしく思う」(辰馬中央会会長)と挨拶したのに続いて、関連団体山形県醤油味噌工業協同組合の佐藤利右衛門理事長が「日本酒と手を携えて日本の文化を守っていこう」と乾杯の発声。これを受けて、参加者全員が「山形の日本酒で乾杯」の杯を掲げ、和やかな歓談のひと時を楽しみました。
 ある女性参加者は、「日本人にとって乾杯とは何なのかなど、今まで知らなかった話がいっぱいあって、とても勉強になった」と、参加した感想をひと言。
後藤山形県組合会長 辰馬中央会会長
後藤山形県組合会長 辰馬中央会会長
 会場では、山形県と県酒造組合が共同で開発したオリジナルブランド「山形讃香」の展示が行われたほか、「乾杯の文化史研究会」の3年わたる研究成果として出版された『乾杯の文化史』の販売コーナーも設けられ、その場で神崎氏のサインがもらえる特典もあって、好調な売れ行きを見せていました。

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