〜日本文化のルネッサンスをめざす〜日本酒で乾杯推進会議
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100人委員会コラム
ピーター・バラカン氏Peter Barakan (ピーター・バラカン)氏
ブロードキャスター。今年復刊されたソウル・ミュージックの入門書「魂(ソウル)のゆくえ」に続いて、「猿はマンキ、金はマニ 〜日本人のための英語発音ルール」NHK出版から1月28日に発行予定。

「和」のゆくえ
 

 34年前に東京にきたのは海外の音楽を日本に紹介する関係の仕事でしたが、基本的にはいまも自分の主な仕事がそういうものだと思っています。しかし、NHKの国際放送で「ビギン・ジャパノロジー」というテレビ番組のホスト役を務めることになって、少しずつですが、日本文化の色々なことについて学ぶことができるようになりました。あまり日本のことを知らない海外の人たちに向けて制作されているこの番組では毎回一つのテーマに沿って初歩的なことを分かりやすく紹介するものです。国内でも放送されていますが、意外なことに日本人の視聴者から勉強になると言われることが多く、皆さんが自国の文化について知る機会がいかに少なくなったか痛感しています。

 「ジャパノロジー」のゲストとして知りあった神崎宣武さんのお誘いで日本酒で乾杯推進会議に参加することになりました。かねてより「とりあえずビール」に抵抗があったのですぐにピンとくる話でしたが、大好きなお酒のことに限らず、日本の文化を大事にし、少しでもそれを日常生活で生かすことを意識するためのきっかけにできたら有意義なこと だと思っています。イギリス人のぼくがそんなことを言うと変な感じがするかも知れませんが、長年住んでいる日本の様々な弊害を考えると大部分は不必要な西洋化によるものだと思います。決して鎖国を推薦するわけではありませんが、昔の日本人が持っていた知恵にもう一度目を向けることに大きな意義があると思います。日本酒で乾杯しながらそんな会話を交わすのも楽しいものです。

 
 
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