〜日本文化のルネッサンスをめざす〜日本酒で乾杯推進会議
HOME 乾杯のスピーチ集 日本酒からの手紙 概要 活動 コラム
コラム
100人委員会コラム
島田律子氏島田律子(しまだ りつこ)氏
タレント・エッセイスト。国際線フライトアテンダントとして5年勤務の後、1994年4月からテレビ番組のレギュラー出演をきっかけにタレント活動をスタート。現在テレビやラジオ出演のほか、恋愛、結婚、美容、健康、食、酒、映画、エコロジーに至るさまざまな分野で、幅広く雑誌やWEBにコラムやエッセイを執筆。著作に女性向けの日本酒入門本『日本酒美人』(ぴあ)、『35歳は、結婚適齢期』(アスコム)、『私はもう逃げない~自閉症の弟から教えられたこと』(講談社文庫)など。

ワイングラスで乾杯!
 

 日本酒をワイングラスで乾杯するスタイルが広まっています。実際に、各グラスメーカーからは日本酒用のワイングラスが商品化され、飲食店などでもワイングラスで提供するところが増えていたり、また「ワイングラスでたのしむ日本酒アワード」という大きなコンテストもあるように、このスタイルはすでにスタンダードであるといってもよいでしょう。
 日本酒をワイングラスで頂く意味としては、日本酒の持つ素晴らしい香りを最大限に引き出すだけでなく、色みや粘性などの見た目も楽しむことができるから。また、日本酒が世界に誇るべき「国酒」であることを国際レベルで広めるためにも、ワイングラスで頂くスタイルは効果的だと思われます。
 しかし、日本酒をただやみくもにワイングラスで頂けばいいのかといったら、そうではありません。ワインの世界においても、白ワイングラス、ボルドーグラス、ブルゴーニュグラスなど、そのお酒の持つ個性でグラス使いわけるように、日本酒も、個性別にその素晴らしさを最大限に引き出せる形状のグラスで頂くべきです。
 例えば、香りの高いタイプの日本酒(大吟醸酒など)は、それ専用のグラスも多くあるように、そこまで大ぶりではないワイングラスが最適です。
 しかし、個性の強い、コクも酸味もある、しっかりとしたボリューム感のあるタイプの日本酒(山廃造りなど)を大吟醸用のグラスで頂いてしまっては、もったいない。このタイプは、是非、グラス内の空気の容量が大きいブルゴーニュグラスで飲んでみてください。それはそれは得も言われぬ美味しさに、感嘆の声を上げずにはいられなくなることでしょう。
 ところで日本酒を、日本の伝統的な酒器で頂くスタイルについてはどうなのかというと。
 そこには日本の素晴らしい心が詰まった伝統があります。それを感じながら日本酒を頂ける至福は、日本人として忘れてはいけない幸せです。日本の伝統的な酒器で頂く日本酒。ワイングラスで頂く日本酒。そのどちらの楽しみ方も素晴らしいのです。
 今夜は、日本酒を、日本の伝統的な酒器、それともワイングラス、どちらで乾杯しよう?
 そんな選ぶ楽しみも味わいながら、今宵も日本酒で乾杯をしたいと思います。

 
 
  < 100人委員会コラム 目次 >  
 
Copyright(c)2006 日本酒で乾杯推進会議