「日本酒で乾杯推進会議」の平成21年度総会・フォーラム&パーティーが、10月2日の午後、「フォーラム〜日本のかたち、日本のこころ〜『酒と芸能』」をテーマに、東京千代田区の東京會舘で開催されました。会には、会議の個人会員をはじめ、各界著名人の支援組織100人委員会のメンバーなど、およそ500人が総結集。業界一丸の文化運動は、大きなうねりを見せながら、いよいよ6年目に−。
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フォーラムでの小沢昭一氏と神崎宣武氏の対談風景 |
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岡山県「備中神楽」の実演 |
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懇親パーティーの模様 |
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パーティー冒頭での100人委員による「日本酒で乾杯!」 |
●全国で高まる『乾杯』実践の動き。会員3万人達成も射程に
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パーティー冒頭での100人委員による「日本酒で乾杯!」 |
日本酒、そして日本文化全体のルネサンスをめざす業界総力の運動も、平成16年10月のスタート以来、まる5年を経過。この間、全国各地で「日本酒で乾杯」実践の動きが高まってきたのはもちろん、運動の推進母体となる「日本酒で乾杯推進会議」の会員数も2万2000人をオーバーして、当面の目標3万人達成もほぼ射程距離に。また、各界著名人による支援組織「100人委員会」も、『乾杯の文化史』の出版(2007年)、ホームページでのコラム連載など、活発な活動を展開しています。
こうした中で開かれた今回の総会・フォーラム&パーティーは、これまでと視点を変えて『酒と芸能』をテーマに設定(下記、西村委員長の発言参照)。岡山県の伝統芸能「備中神楽」の鑑賞を交えて、俳優の小沢昭一氏と民俗学者の神崎宣武氏(ともに100人委員会委員)が対談を行ったほか、最後に開かれたパーティーでは、参加者全員が全国各地の日本酒を楽しみながら、運動のさらなる飛躍へ向けて、懇親のひとときを楽しみました。
●日本酒を守ることは日本文化を守ること(石毛代表)
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総会冒頭の石毛代表挨拶 |
総会の冒頭、挨拶を行った推進会議の石毛直道代表(国立民族学博物館名誉教授)は、「日本酒は人間、そして神との交流を深める社会的コミュニケーションの意味が強い飲み物であり、神社に供えられ、お祭りのお神酒に使われるだけでなく、雪見酒、花見酒などの伝統行事、さらには料理とも深く結びついている。即ち、日本酒で乾杯し日本酒を守ることは、こうした日本文化を守ることにつながる」と述べて、運動の意義を強調しました。
●西村委員長が経過報告。来年の地方大会は奈良開催の予定
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西村委員長 |
続いて、経過報告を行った西村委員長は、まず5年間の活動実績を説明した上で、今回のテーマの意味について「過去5回のフォーラムでは“乾杯のかたち、乾杯のこころ”をテーマにした議論で一定のまとまりを見た(例えば、乾杯のこころは、心を込めて祈る、人知を超えた存在を敬う、思いやりの心を持つ、の3点に絞られた)ので、今回は少し趣きを変えて『伝統芸能と酒』をテーマに取り上げた。今後はこうした文化的な研究も進めていきたい」と説明。
また、運動の現状について、「会員数は2万2000人を越え、入会のテンポが速まっている。地域活動も活発化しており、イベントなどで盛んに広報が行われている。9月15日には、札幌市の北海道神宮で第4回目の地方大会が開催されたが、来年の第55回大会は奈良県で開催する予定である」と報告した上で、「会員数3万人達成へ向けてさらなるご協力をお願いする」と改めて運動への協力を呼びかけました。
●個人・団体表彰(第3回)は岩手県・南部杜氏応援団に
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石毛会長から感謝状を受ける南部杜氏応援団の高橋団長 |
一昨年から新設された「頑張って運動している地域の個人・団体」への表彰では、第3回受賞者に決定した岩手県の南部杜氏応援団(岩手県の日本酒ファン有志で作る組織)の高橋洋介団長(元岩手県副知事)に対して、石毛代表が感謝状を贈呈。石毛代表は「日本文化のルネサンスへ、今後ともさらに力強いご支援をお願いする」と述べて、同団体の今後の活動に熱い期待を示しました(第1回の受賞者は(社)千葉県経営者協会、第2回は埼玉地酒応援団)。
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